釣り

タイラバの理想的なタックルセッティング

ロッドとリールのドラグ設定

ビギナーの皆さんはもちろん、なんとなく知らずにずっとやっている方が多い議題。

今回はその真実について切り込んでいきたいと思います。

ロッドは柔らかい方が良い?

ドラグはユルユル?

みんなそう言うし、そうしている。

って方多いとおもいます。

が、しかし

そう言われているのは残念ながらタイラバだけです。

ジギングでも、シーバスでも、エギングでも、アジングでも

他の釣りで玄人はそんな事をしません。

では、タイラバが特別なのか?

もちろん、そんな事はありません 笑

きちんと正していきましょうと言うお話です。

かなり小難しくて読み難い内容かもしれませんw

写真やイラスト無しで参りますので、ご容赦ください。

ロッドの役割

通常のルアーロッドにおいて主要な役割は3点

・キャスト

・操作

・クッション

そして、タイラバにおいてはほぼ“クッション“。

これが主な竿の働きです。

そこに、“操作“の部類に入るのでしょうか、“底取り易さ“

と言うファクターが少々絡んで来ます。

私はよくシャープな竿も持っておいた方が良いと言うのですが、

これは欲張りにも“底取り易さ“と、“キャスト“も絡んで来るからです。

具体的には、ビンビンスティックEXTRO 66Mです。

リールのドラグ

しっかりとシステムを組んでいれば、

PE0.6号に10lb程度のリーダーを組んだラインで切れる事はまずありません。

なぜなら、1Kg程度のドラグ設定に対して、

PE0.6号は直線強力で6Kg以上

リーダー10lbでも4.5Kg程度の強度があるからです。

近年、最新のモデルの糸は素晴らしい進化を遂げています。

なので、これはライン強度のバラつき、結束部分での弱化、ガイドでの擦れ、ラインの寄れ、瞬間的な衝撃、様々なことを考慮しても十分すぎる安全圏です。

ラインの強度が信用できなかったのは、もはや過去のお話なのです。

でも実際は、

切れるのが怖いから500g程度、

バレるのが怖いから500g程度

と言う弱々ドラグ設定の方が大半を占めていると言う状況です。

バレる原因

主要な原因は、針が刺さっていない。

以上ですw

柔らかい竿を使っても改善しません。

遊動式と言われる現在のタイラバの構造が誕生し、ファイトの優位性は飛躍的に向上しました。

なので、身切れを心配するよりも、しっかりと刺す事を意識した方がキャッチ率は上がります。

当然ですよね。ちゃんと刺さればバレません。

ビビって弱いドラグ設定のままだと一生抜け出す事ができません。

また、そもそも切れると言うのは、結び方に問題がありますので、

それではどんなにラインを強くしても根本の解決になりません。

 

あとは、針とドラグのベストバランスが刺さりを向上させてくれるのです。

竿の役割の中に“フッキング性能“を挙げていないのはこの為です。

ドラグ次第です。

多少は竿もフッキングに関係あるでしょうが、

タイラバにおいて主たるものでは無いと思います。

 

一度1ℓのペットボトルにラインを繋いで、

・手で糸を持って持ち上げた場合

・竿を曲げて持ち上げた場合

・竿を曲げずに持ち上げた場合

ご自身のドラグ設定で試してみてください。

いかに釣り竿というものが非力なものかがわかるでしょう。

いかにドラグ設定が緩いか…。

手で持つと軽々上がって驚くはずです。

そして、そのドラグ設定で針が刺さるのか?不安と共に気づくはずです。

さて、あなたのセッティングは、その薄いペットボトルを貫けますか?

バランスを知ると言う事

柔らかい竿が全然ダメだと言うことはありません。

ファイト時に手元にかかる負荷が減り、楽になります。

まさにクッション性能です。

これがファイトの安心感につながります。

また、曲がる竿で楽しむ事が出来ます。

これは釣りを楽しむ上で大切な事です。

ドラグを緩く設定する事も身体への負荷を大きく軽減する事が出来ます。

ドテラで流したり、深い所で釣りをする場合、この恩恵は大きいと思います。

なので、私も両方使います。

ビンビンスティックEXTRO 510XSULを愛用しています。

しかし、であれば

現在の進化した釣り道具であれば、ラインはもっと細く繊細なもので十分ですし、

針ももっと軽い力で刺さる細軸フックで繊細な戦略が成立します。

例えば、PE0.4号 リーダー8lbで、

スーパークイックの小さな番手や、ジガーライト真鯛の最小番手はおろか、

もっと繊細な針を組む事が出来るでしょう。

それでどんな魚とも戦えるはずです。

タイラバは刺さり所を選ぶのが難しい釣りなので、ドラグを滑らせ暴れさせると言うのも技の一つ。

冬場のタイラバや産卵後のアフター真鯛には大変効果的だと思います。

そういう突き抜けたスタイルがあっても良いと思います。

ただ、フッキングを入れる、あるいは入れずに絡め取る。

どちらにせよ自分でタイミングを図ってどうやって針を刺そうとしているのか理解している事が大切です。

逆に中途半端なセッティングで挑むと、

どんなに頑張って巻こうが、竿を立てようが、引っ張ろうが、

力は伝わりません。

なので、焦ってグリグリ巻くとバレるのです。

大きな魚が掛かってから慌ててドラグを締めて、切れてしまうのです。

中途半端だから、それはダメだと周りから指摘を受ける羽目になるのです。

 

さて、ここで疑問。

ドラグ緩めで柔らかい竿に合わせて繊細なスタイルの釣りに寄せるとして…

そのセッティングにはたして強靭スペックのリールは必要なのでしょうか?w

シャープな竿の誤解

シャープな竿と聞くとファーストテーパーの竿を思い浮かべると思います。

実際、そういう竿も多いです。

なので、竿先が激しく叩き、負荷をしんどく感じ、バレ易く感じる。

これは、ごもっともです。

なので、嫌う方も多いと思います。

しかし、きちんとしたドラグ設定で針を刺す事を意識する事と、

シャープな竿でもしっかりとベリーからバットのクッションを使えるものであれば、

全くもって心配はいりません。

竿を立てようとすると、負荷をキツく感じるかもしれませんが、

実際水中にはそれほどの力はかかっておらず、

普通に丁度良い程度のクッションが働いています。

岩を引っ掛けた際に、しんどい思いをしながら竿を曲げて巻いてきても、

上がってきたらそれほど大きくなかった、と言うことは誰しもが経験した事があるはずです。

どんなに竿を曲げても根掛かりを切る事が出来ない。そんな経験もあるはずです。

それぐらい、手元で力を掛けているつもりでも、実際は力が伝わっていないものなのです。

そして、真鯛相手であれば、しんどい時は魚が弱るまであんまり巻かなければO.K.です。

 

また、竿がシャープだと魚のバイトを弾くと思われる方もいるかもしれません。

しかし、それは多くの場合は間違いです。

魚があたってからも力強く巻き続けていたら、どんな竿でもヒットまで持ち込めません。

手と針の問題である事がほとんどです。

シャープな竿がもたらす効果

シャープなロッドを使用する事で、タイラバの底取りが良くなります。

つまり、もっと軽いウェイトを使用できるということになります。

もちろん仕掛けが流される状況であれば、ある程度重さが必要ですが、

そうでなければ、軽いウェイト=掛かりが良くなり、バレにくくもなる。

と言う事です。

軽いウェイトで釣りが成立していたら、シャープな竿にとってネックとなる手元の負荷も軽くなります。

柔らかい竿一択で釣りをしていると損をするのがこの点です。

ケース バイ ケースで選択出来る経験を是非積んで下さい。

そして、極端なファーストテーパーのものを選ばないようにすると快適です。

あとは無理に巻かずファイトをお楽しみくださいw

きっと上手にキャッチできるはずです。

竿とドラグの豆知識

最後に竿とドラグの関係を記載させて頂きます。

身体でわかるようになるとファイトが安定するはずです。

頑張ってください!

・竿は曲げるほどにドラグを設定値よりも強くします。しかし、せいぜい10〜20%ほどです。

しかし、手元にはその何倍も負荷がかかります。

なのでバラした時に引っ張り過ぎたと誤解します。

必死に巻いて、たとえ手元は5kgぐらいの手応えでも、ドラグが500g設定ならばせいぜい550gしか力は掛かっていません。

 

・ドラグは滑る程に弱くなります。グリスが柔らかくなるためです。

500g程度の設定で魚を走らせると400g、300gとファイト中にますます弱くなっていきます。

なので、初期設定が弱いと大鯛や青物は寄せる事ができません。

 

・ベイトリールのドラグはスピニングリールよりも出が悪いと言われますが、

最新の高級モデルであれば初期の出が倍も悪くなる事はありません。

鋭くフッキングした場合でも瞬間的に倍の力を掛ける事は難しいと思います。

なので、適度なドラグ設定の範囲であれば真鯛やブリ程度の魚の走りで張力が掛かりすぎる事は心配無用です。

 

・竿を曲げずに糸を真っ直ぐにした方が、力は伝わります。

しかし、これはドラグを強くかけた時のお話です。

竿を曲げた方がドラグ値が高くなると前述した通り、

弱いドラグ設定値だと、たとえ真っ直ぐ竿を構えて引っ張っても、

手元は楽ですが最弱のパワーで引っ張る事になります。

根掛かりを切る時はスプールをロックしてから真っ直ぐに引っ張るので、

ダイレクトに最大の力を加える事ができるのです。

この理屈を知っていると知らないとでは、大きな差になります。

 

・竿を適度に曲げる事でクッション性能を発揮する=バレにくくなる。

ゴリ巻きしたり、無理に曲げすぎるとクッション性を殺す行為になります。

また、竿を真っ直ぐにするとクッションが働きません。

ファイトとは、このバランスを伺いながら、引きを楽しみ、魚を寄せて来る行為です。

なので、グリグリと焦って巻くのをオススメしません。

 

・ガイドの摩擦抵抗や、スプール内でのラインの負荷は大きなものになります。

なので、いくらPEラインが6Kgの強度を持っていたとしても、

50%どころか2Kgも使う事は実際は出来ません。

なのでドラグを使うと言うことが重要である事に変わりはありません。

もちろんラインブレイクし難いガイド設定と言うのは存在しますし、

ラインが切れやすい竿も存在します。何事も適度に。

補足

魚のバレを防ぐ技として、後からドラグをゆるめるという手法があります。

竿のクッションだけでは魚が暴れて危なっかしい思いをした事があるでしょう。

そういう場合は、つっぱらないようにドラグをゆるめていきます。

小型相手にやる事が多いですね。

ただし、最初からゆるいとそもそも刺さらない事になるので本末転倒なのです。

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