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10月9日(水) 予定通り出船します。

釣り

タイラバの成長

  1. いまはむかし

タイラバの初期、
今では固定式と呼ばれる遺物は、
オモリに大きな針がぶら下がっていました。

真鯛はなかなか針掛かりせず、
また、太軸の針であっても簡単に伸ばされていました。

ゴムのネクタイは次使う時には、
溶けてぐちゃぐちゃのベタベタでした。

リールのドラグも怪しく、ズルズル出たり、
急にガチガチ固まったり。

パワーハンドルは無く、気合いを込めた指先は毎回攣りそうでした。

PEラインも今よりゴワゴワですぐ切れる物が0.6号で200mで13,000円。それ以上だったかもしれません。

PRノットの器具も1万円を超えていましたし、
そもそもビミニツイストが強い?とか思っていました。

それでもあの頃、発展途上のタイラバには大きな進化の可能性を感じ、
海に出かける度にワクワクしていました。

南から北まで、真鯛のいない海や、タイラバを誰もやってない未開の海でも巻いてました。

見た事ありますか?

隣の船が真上に見える荒海。

泳ぐ魚が見える波の壁。

みるみる凍り付くガイドに、素手で触ったら即アウトな凍傷リール。そして手を振るアザラシ。

ノードラグ、大鯛秒殺チャレンジ。

水深70m 回収直前5mで食う大鯛。

90up。

マグロラバー。

少々脱線しましたw

あの頃から比べると劇的な進化を遂げたタイラバ。

当たり前のように5匹、10匹と狙えるようになりました。
1匹、2匹釣れたらヒーローだったあの真鯛が。

でも、いつから今のようになったか?
皆さんはご存知でしょうか??

少しずつ改良されて来ながらも、
あからさまに良くなってきたのは
なんだかんだ、この5年くらいの話なんです。

そして、今現在。

昔の常識など、全く役に立たないほどにまで成熟してきています。

特に、針と糸
そしてリールの進化がタイラバを一変させてくれました。

ここ数年で、真鯛の口にキチンと針が掛かるケースが殆どになってきました。この変化が私自身とても大きな事だと思っています。

スレ掛かりでなく、まともに針が口に掛かるからこそ、
まともにファイトを挑める魚になったのです。

この大きな大きな変化に気付いている釣具業界の方は、
まだ、極めて少ないと思います。

なので、私は現場から声を発信していきたいと思います。

もう昔のタイラバでは無いのです。

針が口に掛かる

真鯛も他の魚と同様に餌を吸込みます。
口を開く際に、エラで吸い込むのは魚の反射行動です。

真鯛は噛みつきはしますが、咀嚼をする訳ではありません。

針が小型化して軽くなっているので
口に吸い込まれます。

小さくても強く、鋭く

また、口に掛けやすい適度な長さ具合の針の組

そういうセッティング商品が多く市場に出回るようになりました。

またアシストラインが細く、強く、種類も増えた事で
超細軸の針〜やや太軸の針まで、
セッティングにバリエーションも色々出来るようになりました。

昔、太軸の針でも曲げられてたのは、
刺さらず、中途半端な状態で力が加わっていたり、

大きすぎて噛み砕かれていたからでしょう。

しっかり掛かりさえすれば、針は強いです。

ぶら下がった針なので、内からだろうが外からだろうが、口周りに掛かればO.K.

刺さりの心配から解放されたとなれば、

あとは力強く引っ張れば針は刺さります。

魚は走る時には口を閉じているので、
ある程度の負荷が必要です。

ドラグユルユルでは閉じた口には掛かりません。

青物、シーバスにフッキングを仕掛けるように、
大きなイカやタコにフッキングが必要な様に、
真鯛も針先を口まで滑らせて掛ける。

これは全ての魚に共通しています。

決して、滑らせるのはドラグではありません。

真鯛の場合、魚のサイズや水深がまちまちなので、
針を掛ける方法も多種多様ですが、
基本的には、他の全ての対象魚と同じです。
もっともっとウスの様な歯を持ったクロダイなどでも、
スパッと掛けて針を刺すものなので、
違う訳など、あろうはずが無いのです。

闇雲に竿をあおるのも適切では無いですが、リールに力をこめて引く感覚は常に持っておきたいところです。

あとは、魚とのかけ引きを楽しむ。

あのもどかしく苦しかった鯛とのファイトが、
今では嘘のようにダイナミックで楽しめるものになっています。

そうなると連動して変わってくるのは、

そうロッドワークです。

竿を曲げてクッションする。

皆さんはタイラバのファイトは竿を下げて、巻き続けるものと、聞いた事は無いでしょうか?

このメカニズムは次の通りです。

針が掛からない→バレる→竿を起こせない→突っ張るので怖い→ドラグを緩める→針が掛からない→

負のスパイラルに突入です。

バランスを取れば、ある程度安定してキャッチ出来なくもないですが、

リールを焦って巻き続ける事で、ドラグの力はひどく下がり、またクッションの余裕も無いので、ヘッドの遊動を邪魔してより一層バレ易くもなります。

小型の真鯛相手だったり、糸が下に潜り込んでいたならまだしも、通常はそんな事をする必要はありません。

当然、繊細=非力なリールを巻くだけでは、魚が楽によってくる訳も無く…、タックルと身体をフルに使うのが吉。

糸が切れない程度にドラグの性能を使いきれる高性能なリールが今はあるので、ググッと力を掛けても糸は簡単には切れません。

なので、

力を掛ける→針が掛かる→竿を曲げてクッションする→負荷を軽減する→ヘッドの遊動も活かせる→ロッドで魚をよせる→糸を巻く→引きを感じつつ、楽に上がる。

大鯛ゲットおめでとうございます👍

という流れです。コツとしてはリールをグリグリと巻き続けない事。

焦るとどうしてもリールを気にしてしまうビギナーあるあるです。

身体が固まってリールを巻いてなんとかしようとする状態。

まずは深呼吸しましょう。

竿を曲げて耐えていた方が、ヘッドもよく遊動しバレを防いでくれます。

無理して巻かない。寄せた分だけ巻き取る。

ロッドワークをおろそかにしない。

ここにはある程度の経験が求められるでしょうが、

全魚種、世界共通の基本技術です。

釣りをどこでも楽しめるように

明石海峡で釣りをされている方は、どこに行っても上手に釣りが楽しめる繊細な技術を手に入れる可能性があります。潮流や地形の変化の中で忙しなく釣りをしているからです。

しかし、実際はどうでしょう?

弱々しくて全然ダメだね。

何度そう言う声を聞いたことでしょう。

九州に行ったら、日本海に行ったら、太平洋に行ったら、海外に行ったら、きっと弱々しいタイラバアングラーのまま行ってしまったら笑われてしまうでしょう。

私はそうであって欲しくは無いです。

最高の技術を持って、どこに行っても胸を晴れるアングラーであって欲しいと願います。

そして、どうかタイラバの最先端を明石海峡から発信し続けてください。

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