乗合船の知っ得情報
船長よっしーが、みなさんに乗合船で役に立つ「知っ得情報」をお話しさせていただきます。
オマツリした時は
オマツリは、周りの方々と仕掛けや糸が絡んでしまう現象です。的確なコミュニケーションと連携が大切です。
<対処方法>
○オマツリに気付いた方が周りに声を掛けてあげて下さい。気付いてない人がいるままにすると、次のステップで症状が悪化してしまいます。
○オマツリしてしまった恐れのある方の仕掛けを全て回収して下さい。糸がたるまない程度に互いに連携しながら巻いて下さい。糸のたるみを許してしまうと大惨事になります。
○お互いに糸を引っ張り合うようになってしまったら、どこで解くべきかを決めて宣言をしてください。優先すべき判断のポイントは「どちらの仕掛けが近くまで来ているか」もしくは「魚が掛かっているのは誰か」です。
○仕掛けの結び目から順番に解く、もしくはルアーの結び目をカットする。
○復旧したことを互いに伝え合います。
<未然に防ぐために>
○周囲の人がいる方向に、自分の糸が流れたら“おかしい“と判断してください。
○人がいる方向へ糸が流れないように、仕掛けを投入し直すか、オモリを重く変えてください。
○他の人の糸の様子を見て、全員同じように斜めに糸が流れる場合には、他の人と糸に重ならないようにタイミングや流れ方をコントロールしてください。この場合は逆に仕掛けを上げてしまうと危険です。
○なんだか変だけど、「取り敢えず底につくまで落としてみよう」は避けましょう。
<おかしいなと思ったら>
○底に仕掛けがなかなか着かない。
○糸が途中で止まった。
○巻いていたら途中で重くなってきた。
こういう場合はオマツリの可能性が高いです。対処方法の手順を参考にして下さい。
ネガカリ
根に引っ掛かることを根がかりと呼言います。底の障害物に、「針が刺さる」か「ルアーのボディが挟まる」のどちらかです。
<対処方法>
○判断の猶予は竿先に重みを感じてから3秒以内です。自分で素早い判断が出来る様に練習しましょう。
1)魚か底かの判断をする。
2)船の流れが速いか緩いかの判断をする。
3)切るか、外すかの判断をする。
4)実行する。
1)から3)までを3秒以内に判断してください。判断出来なかった場合は「切る」判断を優先しましょう。潮が緩く余裕がある場合でもオマツリを防ぐために10秒以内の作業完了を心がけましょう。
<ネガカリの切り方>
○竿は衝撃を吸収する為のものです。なので力を込めても竿を曲げてしまうと力が逃げてしまいます。真っ直ぐ糸に沿って海中に竿先を向ける事でしっかりと力をかける事が出来ます。またリールにはドラグ設定がある為、これも力を逃してしまいます。なのでスプールを押さえてこれを止めてください。初心者がドラグを緩く設定すると対処が遅れてパニックを起こしてしまうことがあります。ご注意を。
○安全な姿勢は、しっかりと力が込められる「へそより下の位置で」リールを両手で覆い握り、竿を真っ直ぐにしてしっかりと「耐えること」。船が動くので引っ張る必要はありません。リーダーが太すぎるとPEラインへのダメージも大きくなってしまいますのでシステムにはご注意を。
○竿を高く上げると力が込められず処理しくくなってしまいます。
落ち着いて作業してください。
<ネガカリ回避力=基礎能力の高さです>
ネガカリは防げない事も場合によってはありますが、対処のやり方ひとつで、都度回避しながら釣りを続けられます。釣りをする上で、最初に身につけたい基本技術ですね。ネガカリを減らす有効な手段として、針を小さくする。針を短くする。針の本数を減らす。と言った方法もあります。
サミング、フェザリングと言った釣り用語も事前に学んでおいてください。
ランディング
焦らずに、ネットイン!事前にコツを知っていれば魚を取り込むネット作業も恐れる必要はありません。助け合いのご協力をお願いいたします。
○ネットは水面につけるだけで大丈夫です。ネットで魚を追い回さずに待ちましょう。
○ネットには魚の頭から入るように向きを決めてあげてください。
○ネットインに成功したら持ち上げずにネットの柄を本人に渡してください。
○釣れた方は、糸のたらしを調節し竿を立て置きます。ネットを受け取ったら冷静にネットを垂直に立ててから両手で真上に抜きあげてください。すくい上げるように持ち上げるとネットの柄は折れてしまいますのでご注意を。
○魚に触れないように気をつけ、ペンチを使って魚から針を外してください。
○船長の指示に従って魚のマーキングが出来れば完了です。マーキング用のタグは船でご用意させていただきます。焦ってネットで魚を追い回したり、そのまますくい上げるとネットが破損してしまいますので落ち着いて作業しましょう。